フラワーガーデンへようこそ〜優しい愛をあなたに〜
店内で、メモに書かれた花の準備をしていく。それだけでは花が足りないので、それに合う花も何本かチョイスしていく。

「…出来たら連絡しましょうか?まだお仕事残ってるでしょう?」
「…今日の仕事は終わってるんです。…お邪魔でなければ、待っていてもいいですか?」

「…それではこれでも飲んで待ってて下さい」
「…ありがとうございます…いい香り」

薫は、ローズヒップティーを出すと、openにしていた札を、closeに変えた。

「…すみません、まだまだ営業時間なのに」
「…いいんですよ。ここは私だけで営業してますから、突然店を閉める事もありますし。気分屋の花屋ですから」

そう言って笑いながら、カウンターに置かれた花たちを順番に合わせていく。

ジッと見ていては、薫も仕事がしにくいだろうと、ローズヒップティーを飲む事に集中する。

「…美味しい」

ポツリと呟くと、自然に頬が緩む。

庭園を見つめながら、ローズヒップティーを飲み干してしまうと、やる事がなくなり、チラッと薫に目をやると、真剣な顔で、ブーケを作っている。

…やっぱり邪魔かなと思い、庭園に出た。ここの庭園は、本当に手入れが行き届いている。ずっと見ていても飽きない。

時間が過ぎている事も気にならず、何時間も見ていた。

「…出来ましたよ…ぁ」
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