バウンス・ベイビー!
だってそれはやらしくて、昨日初めてしたあの経験を思い出させるのだ。
「ひ、らの・・・ちょっと」
「嫌がってねーよな?だってその顔は・・・感じてる顔」
私の指を執拗に舐め上げながら、平野が上目つかいで私を見る。くらくらくら~・・・。呼吸が浅くなって酸素が足りない!だけどだけど、いつまでもこのままではいけない!全身の力を総動員して、私はどもりまくりながら言った。
「うううう、うるさいわねっ!」
指がベタベタする。だけど気持ち悪くない。むしろ・・・むしろ気持ち、いい。体の奥がジンジンしている。もっと他のところも舐めて欲しいなどと思ってしまって、自分の首を絞めたくなる。あああ~どうしよう!こんな時には一体どうしたら!?
混乱マックスで体に熱を溜めていると、ようやく私の手を解放した平野がくくっと笑った。
「顔は、すごく正直なんだけどなあ~。どうして欲しいか言ってくれたらすぐやるのに」
目を閉じてじっとしていれば、あの方向へ流れるのだろうって、判っていた。
だけど。
だけど~!!
無理無理む~り~!!
私は、もうダメだーって叫んでひっつかんだクッションで平野を叩く。この甘ったるくてピンク色の空間があまりに恥かしくて、平常心ではいられないと思っていた。受け入れることが出来ないから暴れるしかない!昨日のように流されるには、今日の私は元気過ぎたのだ。
あんなことを平野が言うなんて、信じられない。平野は頭を庇いながらごめんって謝ったけれど、私は体にためた熱の分だけ、それを発散するまでクッションを振り回してやった。