幸と不幸と浅葱色~儚く散る桜の様な命なら~





女だったら十七、八はあるのにまだまだ餓鬼だな。姓を捨てたと言っていたがやはり母親は大切な存在なのだな。



呑気に考えていたが女の呼吸はだんだん苦しそうになっていく。掛け布団を握り締め、泣いている。



ごめんなさい、ごめんなさいと誰かに誤り続ける。



お前はその小さな背に何を抱えているんだ。



できることならここにいる間は仲間でいたい。その間こいつの荷を下ろさせてやりたい。



大人として、男として一人の少女も守れない武士なんて恥だからな。




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