幸と不幸と浅葱色~儚く散る桜の様な命なら~





ようやく死ねる。そう思っていた。



気付けばどこかも分からない世界に放り出され、目の前には綺麗な天女のような着物を着ている女がいる。



それはとても現実離れしていて夢のようだ。



?『ここは江戸時代後期、幕末の京都。訳あってここへ来ていただきました』



主「あなたは誰なの。訳って何?」



?『今はまだ名を名乗ることはできません。私はあなたに幸せになって欲しくてここに連れてきました』



幸せって……。環境が変わって幸せになれるものなの。そんなに簡単に幸せになれるものならとっくに幸せになってるよ。




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