幸と不幸と浅葱色~儚く散る桜の様な命なら~
部屋を出て歩いていると、周りの視線が突き刺さった。
屯所内は噂を信じている者達ばかりだ。
それも当然、彼女の方が長くここにいて信頼関係があるのだから。
前まで普通に接していてくれた三馬鹿達も今は私を白い目で見て近付いて来ない。
原田さんにはこの間、お前が長州の間者なんじゃないかと疑われた。
何も言わない私に彼は失望したと言った。
気にしないようにしててもやっぱりはっきり言われると痛いな。