幸と不幸と浅葱色~儚く散る桜の様な命なら~
斎「俺はそうは思わない」
幸「見てないからですか?」
斎「あぁそうだ」
彼女が俺らしいと言ってくれた。そこが信頼できると言ってくれた。
幸「やっぱり一さんらしいですね。私そういうの好きですよ」
冗談を言う元気はまだあるらしい。ただ笑い声は乾ききっていた。
俺は拳を強く握りしめた。
こんな時にそばにいてやれなくて何が兄だ。
唇を噛むと、必ず犯人を見つけると言いその場から足早に去った。