本を片手にあなたと恋を


「へー、自分と同じ本を読んでるあの人は実はイケメンで好きになっちゃいましたってことか。」


説明を聞き終えた真央が言った。



「いやいや、どうしてその結論に至ったのー!? 私が鈴木くんのこと好きっていう前提で話すのやめない?」



美桜が否定したとき、



「佐々木、拓海のこと好きなの?」



丁度、カウンターに本を取りに来ていた、同じクラスの図書委員の宮藤和樹が美桜に訊いた。



「わー、違うよ。真央の勘違いだから!」



美桜が否定すると和樹は真央に確認した。



「そこのとこ、どうなんですか林さん?」



「どうやら、そうらしいよ和樹くん。」




いつも通り、親しげな二人に、美桜は戸惑う。常々、疑問に思ってたことを聞いてみる。



「あの、前から気になってたんだけど二人はどういうお知り合い?」


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