冷たい君の裏側。
「あ…れ?」

私自分でここに来たの?


かたんっ


「起きたの?」

やっぱり感情の起伏がない声。でも、誰よりも好きな声。

「そ、ソラくん…?」

「あのさぁ、バカなの?」

久しぶりに聞いたセリフはあまりにも冷たくて。
涙腺を刺激した。
でも、泣いたらめんどくさがられるから懸命に我慢した。

「おまえさ、考えればわかるだろ」

そう言うと、呆れたように出ていった。

ごめんなさいごめんなさいごめんなさい

ソラくんの手を煩わせて…怒らせて。
久しぶりに喋れたのに。

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