冷たい君の裏側。
知華のあの群青色の瞳と、赤いぷっくりした唇。形の整った眉に筋の通った鼻。

すべてが愛おしい。


寝ている知華にキスして、「好きだよ、知華」って言うのが毎日の習慣になっているくらいに。


「高梨課長」

意識が引き戻された。

「ん?」

「今知華先輩のことを考えてましたよね?」

「ははっ、なんでバレるんだろ」

「私、課長のこと好きなんですけど、綺麗で優しい知華先輩のことも好きなんです。私がいくら知華先輩の前で課長に付きまとっても、私と話すときちゃんと私を見て話してくれるところとか。
きもちにけじめつけるために課長に告白しましたけど、うかうかしてると知華先輩奪いますからね!」

なんだか吹っ切れたような顔で笑う風間さんは今までで1番可愛く見えた。
知華には遠く及ばないけど。

「なんか、バカにされたような気がします」

ははっ。
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