冷たい君の裏側。
ソラくんのためにソラくんが好きなガトーショコラと私の好きなショートケーキを買う。
帰ってこないけど。

もしかしたら帰ってくるかもしれない。
そんな淡い期待を抱く。

そんなの裏切られるの分かってるのに。
そして、傷つくのも分かってるのに。

ソラくんに初めて振舞った料理を作ろうと材料を揃え、帰る。

片手にはスーパーのビニール。
もう一方の手には、駅前のソラくんお気に入りのケーキ屋さんの箱。

けして軽やかではない足取りで家を目指す。

家が見えてきた。

あれ…?で、んき点いてる…。

もしかして、ソラくん…?

普段はありえない光景に少し心が踊る。

ガチャッ

扉は簡単に開く。
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