「僕はずっと前から君を知ってるよ」

「君の話を聞きたいな」


「…えと、ほんとにいいんですか?」


もちろん、と彼は言う。

その優しい瞳ーーー。

なつかしいそのおもかげもーーー。

とても愛おしいなーーーと思ってしまう。

わたしは、おかしいのだろうか?


「学校にーーー気になる人がいます」


「えっ?」


彼は思った以上に驚いていた。

驚いていた彼にわたしはびっくりした。
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