「僕はずっと前から君を知ってるよ」
家族愛
「ねぇ、ルーフェス…は、家族、どんな人たちなの…?」
これはにっこり笑う。
とても儚げで優しい微笑みをわたしに見せてくれた。
「僕はねぇ……まぁ、普通の家族だよ」
「普通…それが一番だと思います」
「うん、そうだね」
わたしは手を彼に差しのべるように左手を出してみる。
りんごのように顔が赤くないといいな…。
へへ…。
ーーーー?
でも、ルーフェスはどんなに待っても、手を握り返してはくれなかった。