「僕はずっと前から君を知ってるよ」

「結城…?玲斗……?」


思わず、聞き返す。

水を指すつもりはなかったのに。


「驚くよね。

でもーーこんなてを使ってでももう一度、君に会いたかったんだよ」


「おとう、さん?」


「うん、そうなるんだけど……

信じてくれるかな」


信じる、信じるよ、ルーフェス。

わたしは最近から最後まで嘘をつかれたとしても、信じるよ。


「君のことが心配で仕方がなかった。

死ぬにも死ねなかった。

僕は君がとても大切で、大好きだったのは、本当だから。

しんじて」


そう言ったルーフェスの顔は真剣で、覚悟を決めていた。
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