セクシーな女神・ゴーインな戦士
ガラス窓がビリリと震えた。


石丸さんが唇を噛んだ。



「始めよう」


大宮が言った。



今日の議題は、競技種目の確認だ。


「例年通りでいいな」


そうはいかない。


「騎馬戦に関して、意見があります」


大宮がギラリとこちらを見た。


「騎馬戦はやる」

「やるのはいいけど、ウェイトを揃えて欲しい。前回、うちはケガ人が出たから」

「そっちの不注意だろ」

「そうじゃない。祐介、資料だして」



これは闘いなんだ。

相手はどんな汚ない手でも使ってくる。

でも結局それって、自分との闘いなんだ。



闘うのはいいけど、

私としてはケガ人の多さは見過ごせない。


資料を手に取り、もう立ち直った石丸さんが言った。


「みんな女子校の生徒じゃない。なんでうちが、そっちに合わせないといけないの?」

「分かってないな。つまり、国際の生徒が加害者ってことなんだよ」

「またカガイシャとかヒガイシャとか……それに『本校』って言い方避けてるの?」


祐介が言う。

「もちろん。史実として正しくありませんから」

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