セクシーな女神・ゴーインな戦士
悔しかった。

絶対に、意地でも続けてやると思った。


だけど夏休み明けに、

ポッカリと空いた元親友の机を目にした時、

最初の空しさが襲ってきた。


クラスのみんなは何も言わないけど、

私を見る目は冷たい。


だから、別のクラスにいるテニス部の友達とばかりつるんでいる。


「ユリエ、もう帰れる?カギ頼んどいていい?」

その友達が顔を出した。

何だか慌ててる。



「どっか行くの?」

「い、いや別に。お金もないし、家でちょっとケーキ食べるだけ」

「富岡くんと?」

「そうそう。じゃあ、先出るから」

「お疲れ」


返事もそこそこに、クラブハウスを出て行く。


ため息をついた。

カレシとクリスマスかぁ……


私のカレシである矢倉弘直とは、

二学期に入ってから一度もしゃべっていない。

LINEの返事もない。

もう別れてるって、言うのかもしれない。


空しい。


< 2 / 41 >

この作品をシェア

pagetop