セクシーな女神・ゴーインな戦士
100メートル走。

高跳び。

幅跳び。

砲丸投げに、

バスケットボールに、

持久走…



一時間、経ってないのにコレ?


足元には、ぶざまにオトコどもが転がっている。



「ナサケナイ」

「ダラシナイ」

「サイテー」



見守っていた(だけの)女子たちが、容赦なく罵声を浴びせる。


さっきまで急先鋒だったフカミの実行委員が、肩で息をしながらそれでも抗議する。


「た、たいりょく、く、であ、あるとか、それだ、だけでは、おお、大宮には、か、て、かてない!」

「ナニ言ってるか、聞こえナーイ」

「で、ですからぁ、体力だけではぁ…!」



私は言った。

「テニスはできないの?一番得意なんだけど」


相手方がぎょっとした顔をした。



「止め…ろって…」


祐介が、制した。


「お、大宮は…体力もある……んだぞ」



校舎の上から、たくさんの電子音が聴こえてきた。


「由梨絵ファンクラブが、ぜんぶ録画したみたいね」



オトコたちが、一斉にうめき声を上げた。

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