たくさんのありがとう。
きっかけ
私の名前はりん。中学3年生。たくさんの友達にもめぐまれて、それなりに楽しかった。
1ヶ月に1回行われる学校でのちょっとしたクラス内行事の席替え。それが彼、てっぺいと関わりを持つきっかけになった。
いつものように班長を決めて、班員をくじ引きで引いていく。私はまた班長に選ばれた。引いていくとてっぺいの名前が私の班に並ぶ。しかも隣だ。
「あ、てっぺいくんだ。1回も話したことないんだよねー…。」
私がぼそっと言うと、今まで隣の席だったたくやが「大丈夫だよ。あんなかんじだけど話したらかなり!いい奴だから。安心しろ!俺が保証するぜ!」いつも優しいたくや。もちろんモテる。
先生が「はい!じゃー席移動ー。」と言って皆も一斉に移動する。
「よろしくね。てっぺい、くん」
「ああ、よろしく。」
とっても冷たくされちゃった…。でも仲良くなりたいな!って心のどこかで思ったの。
てっぺいくんは普段女の子と話してるのを見たことない。あまり笑わないけど、友達と話してる時にみせる笑顔は最高にかわいい。
私はてっぺいくんに積極的に話しかけた。最初は相変わらずだったけど、たくやが言ったとおりすごく優しくて。仲良くしてくれるようになった。
「そろそろ 君付けやめろよ。な?俺もりんって呼ぼっかなー、なんてね」
「あ、うん!じゃーてっぺい!りん、呼んでもいーよ。うれしい!」
「はいはい。りんさーん」
なんてふざけるのが楽しくてしょうがないよ。
「ねー、てっぺい。メアド教えて?」
「ごめん俺携帯もってねーんだ。かわりに手紙でも交換すっか?」
「いーの?!する!」
「そんな喜ぶと思わなかったわ。じゃーやろ!」
この日から手紙交換が2人の間で流行り始めた。
しかも皆には内緒で!2人だけの秘密ってなんかいいなー。親友みたい!

昼休み、昔仲良かった佳代ちゃんが私のところに来て「てっぺいの事好きなの?好きじゃないなら近づくのやめてくれる?」
「なんで?佳代ちゃんに言われたくない!」
私は走ってその場から逃げた。私が…てっぺいを好き…?わかんないよ。考えたこともなかったから…。
佳代ちゃんの言葉で気持ちに気付きはじめた。
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