一番星のキミに恋するほどに切なくて。《改装版》
「もう、お前を女として見てる……」
「え……?」
蓮さんの言葉に、耳を疑った。
蓮さん、あたしの事…女って…。いつも、ガキとか、子供扱いしかしてこなかったのに……?
「夢月、お前が好きだ」
今度は、顔を上げて、あたしの目を見つめてそう言った。そして、優しく頬を撫でられる。
「たぶん、お前と初めて会ったあの日から、俺はお前を…好きになってたのかもしれない」
そんな、切なそうに見ないでほしい。あたしまで、胸が苦しくなる。
「夢月、俺を拒むな。……好きって……言ってくれ…」
そう言って近づく唇に、あたしは目をつぶる。
否定出来るわけない。だって、あたしも……。
「あたしも………好き……」
「っ!!……好きだ……夢月」
そして重ねられる唇に、あたしは泣いた。
好きな人が出来た。なのにあたしは、無責任にもすぐに消えてしまう。
あたしは、してはいけない恋をしてしまったのだと思った。でももう、止められないほどに、蓮さんが好き。
だから、もうその温もりを拒絶は出来ない。それを受け入れ、あたしはそっと瞳を閉じた。