一番星のキミに恋するほどに切なくて。《改装版》
蓮さんの看病
11月下旬、あたしはひどい頭痛と眩まい、咳にみまわれていた。
「…ゲホッ…ゲホッ…」
頭痛いな………。こんなに辛いなんて…。
「…38.9℃、やっぱり風邪か…」
蓮さんは体温計とあたしを交互に見つめて呟いた。
ただの風邪なら良かったんだけど…。
あたしの体、免疫機能が弱くなってて、感染しやすいんだって前に先生に言われた事がある。
「にしたって、熱が高すぎる。博美の所行くぞ」
「…ゲホッ………うん」
博美さんなら…大丈夫だ。事情も説明してあるもんね。
「………ひどい熱だな…」
あたしのおでこに触れながら心配そうにあたしの顔をのぞき込んでいる。
これが初めてじゃないから、覚悟は出来てたけど…。やっぱり慣れるものじゃないよね。