一番星のキミに恋するほどに切なくて。《改装版》
「……んっ…ふわぁっ…」
大きな欠伸をして体を起こす、ある日の朝。隣に蓮さんの姿が無かった。
「あれ……?」
蓮さん何処に行っちゃったんだろう…。蓮さんがあたしより早く起きるなんてありえない。
なんかあったのかな…。
ベットから降りると、机の上に書き置きがあった。
夢月へ。
出かけてくる。
すぐに帰る。
なんかあったら電話しろ。
「……ふふっ……。」
箇条書きですでに文にすらなっていない。それなのに、愛情を感じた。
蓮さんらしいな……。
「………」
でも、その幸福な気持ちは、すぐに不安へと変わる。
未来の無いあたしが…誰かを好きになる事。その重さに、押し潰されそうになるのだ。