一番星のキミに恋するほどに切なくて。《改装版》
「蓮さんは、あたしみたいにすぐに死んじゃう誰かじゃなくて、ずっと支えてくれるような人といるべきなのに…」
あたしの我が儘で、傍にいたいと縛り付けてしまう。
「蓮さんは、いつも優しかった」
こんなあたしに、何も聞かずに居場所をくれて、愛をくれた。
これ以上を望むのは、いけない。
「胸が苦しい……」
それは、蓮さんともう一緒にいられないって気づいてしまったから。
……蓮さんと離れたくないからだ…。
「…蓮さんが……好きだから……」
あたしも、本当はあの日、蓮さんと出会ったあの夜に、蓮さんに恋をしていたのかもしれない。
でも…気づいた瞬間に悲しみが溢れる。
「…好き…」
一生分の恋だった。
でも…この気持ちは殺さなきゃいけない。花開いたばかりの『好き』という気持ちを…摘み取らなきゃいけない。
誰よりも好きな人が…。誰よりも幸せになるために。
苦しむのはあたしだけでいい…。蓮さんに、この苦しみを一緒に背負わせる必要はない…。