一番星のキミに恋するほどに切なくて。《改装版》
《蓮side》



「……よお…」

「あら、蓮じゃない。何かあったのかしら? 」


どうやら博美さんにはお見通しのようだ。


今日は博美さんにどうしても伝えなければいけない事を伝えるために病院へ来ていた。


「…時間あるか?」

「あるわよ、それで?」


博美さんは俺にコーヒーを出してから椅子に腰かけた。


「………夢月に言った」


コーヒーにも手をつけず、立ったまま博美さんに伝えた。


「…そう…。言ったのね。夢月ちゃんはなんて?」


博美さんは俺が夢月に気持ちを伝えたのだとすぐに理解した。



「…俺を、好きだって言った」


「そう……その割には嬉しそうじゃないわね」


博美さんの言葉に、俺は黙りこむ。


夢月は俺を好きだと言ったが、なんでか、その顔は悲しげだったのを覚えてる。


あいつの抱えてるもの全部を俺は知らない。




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