一番星のキミに恋するほどに切なくて。《改装版》



「…それでいい…俺が傍にいる。夢月が死ぬって誰が決めた。俺がお前をこの世界に繋ぎ止めててやるから…俺から離れるなっ…」


蓮さんは泣きそうな顔をしていた。いや、もう泣いてたのかもしれない…。


「…あたしで…いいの…?」


「…夢月しかいらない」


それからお互いの唇が触れ合う。


やっと…やっと本当の意味で通じ合えた…。


蓮さんだけを好きでいられる。気持ちを…押し殺さないでいられるんだ…。


唇を離し、あたしたちは見つめ合う。


「夢月、もう、諦めたりしないな?」

「え……?」


蓮さんの言葉の真意が分からずに、あたしは困惑したように蓮さんを見上げた。



「治療、受けろ」

「っ!!」


その言葉に、あたしは体が固まる。目を見開いて、蓮さんをただ見つめる。















< 134 / 181 >

この作品をシェア

pagetop