一番星のキミに恋するほどに切なくて。《改装版》
治療をして、必ず助かる保証は無い。
それに、抗がん剤の作用で、自由に外へ出る事も出来なくなるかもしれない。
「……助からないかもしれないのに、あたしは自由を奪われてまで…」
俯いて、あたしは握りしめた自分の手を見つめる。
そんな事に苦しんで死ぬくらいなら、最後まで蓮さんの傍にいたい。
「俺は、お前と生きていく」
「え……?」
蓮さんの言葉に、あたしは顔を上げた。
「お前は、俺と生きていくんだろう?」
「あたしは……」
あたしは、蓮さんと生きていく……。傍で、ずっと一緒に…。
いられるの??
そんな夢みたいな事、本当に叶うの??
「お前、あの時一緒に見た、ウエディングドレス覚えてるか?」
「え、それって……」
あたしと蓮さんでショッピングモールに出掛けた時に、ショーウィンドウに飾られていた、ウエディングドレス。