一番星のキミに恋するほどに切なくて。《改装版》
「…来い、夢月」
手を差し出す。出会ったあの時のように…。
「俺の花嫁になれ」
花嫁…になる。
あたしが決して手に入れる事が出来ない幸せのはずだったのに…。
あたなはあたしに幸せをくれる…。
「…あたしでいいの…?」
これからいっぱい、辛い思いをさせる。それでも??
「夢月以外は考えられない」
それでも…あたしを選んでくれるの…?
「俺と結婚しろ」
まるで、ステンドガラスに描かれたマリアに誓うように、蓮はプロポーズしてくる。
あたしは、止めていた歩みを再び進め、蓮の手に自分の手を重ねた。