一番星のキミに恋するほどに切なくて。《改装版》



そして、嫌な予感は見事に的中した。


「容態が悪化してるわ!!酸素量あげて!!」


博美さんの切羽詰まった声。


蓮が出て行ってすぐに、あたしの病状は悪化した。人の声が沢山聞こえる。中には知っている人の声も。


「夢月、頑張れ!!もう少しであいつが来るから!!」

「夢月ちゃん!!負けちゃ駄目だ!!」


あぁ…誰だったかな…。懐かしい…。あぁ…喜一お兄ちゃんと豊さんだ…。


酷く苦しくて眠い…。もう限界だよ…。


―ガチャン!!

「夢月!!」

―ドキンッ。


心臓が跳ねる。


ずっと待った…あなたを…。蓮…。








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