一番星のキミに恋するほどに切なくて。《改装版》
ー夢月。
大好きな人の声。それに、合わせて、意識が浮上する。
「夢月」
今度ははっきり聞こえた。あたしは、ゆっくりと目を開ける。
「夢月っ!!」
「あ………」
目を開けると、大好きな人の顔が一番に目に入った。
「遅いぞ…。ずっと、待ってた」
ーポタッ。
頬に、温かい雫が落ちてきた。
「蓮……泣いてるの……?」
「お前のせいだ、夢月」
そう言って、あたしを強く抱き締める。
「また、会えた………」
あたしは、そう言って泣いた。
こんなに、生きてることに感謝するなんて、思ってもみなかった。
あたし、ちゃんと今、生きてる。
「お前、勝手に星になるとか、魂は傍にいるとか、ふざけんなよ」
「蓮…手紙読んで……?」
「お前の兄貴からもらった」
蓮は、怒りながら、あたしを睨み付ける。
「他の奴と幸せになれとか、無理に決まってんだろ。俺は、お前しか愛せねぇよ…」
蓮は、ただポロポロと涙を流していた。
あたしは、その頬に手を伸ばす。