一番星のキミに恋するほどに切なくて。《改装版》
「わぁ〜っ…」
目の前に広がる光景に感動する。空いっぱいの星、星、星。
茜から群青色の空へと変わろうとする空を両手を広げて見上げた。
帰り途中に蓮さんは寄る所があると言ってこの公園に来た。蓮さんの行きつけらしい。
「…綺麗っ!」
「………此処は星が良く見えるからな」
―カチッ。
蓮さんはタバコに火をつけた。
「…すごいなぁ……こんなに星が近くに感じる」
でも……近くに感じる事はできても、それに届く事はない…。
近いようでずっとずっと遠い。
「………星が好きか?」
「うん!この地球上の中で一番好きかもしれない」
「…いっそのこと、星と結婚したらどうだ」
小さく笑いながら蓮さんは冗談を言う。
蓮さん、ぜったい楽しんでるよ。
「…いいかもね!」
まぁ、近い未来星になるあたしは、それも良いかもしれない。
「冗談だ」
「うーん、あたし、星と結婚する!」
あたしは強く頷き、蓮さんに笑いかけた。
「………病院行くか?」
「やめてー!正気だから!」
頭がおかしくなったって思ってる!!蓮さんってば、失礼だなぁ、もう!!