一番星のキミに恋するほどに切なくて。《改装版》
「……白血病…ですって?」
血相を変えて博美さんはあたしを見つめる。
「……あと3ヶ月だなんて……そんな……」
博美さんはあたしの頭を優しく撫でる。
博美さんは辛そうに顔を歪めていた。
「…治療をする気はないの?可能性はあるのよ?仮に治らないとして、余命を延ばす事も出来るかもしれないわ」
あたしは首を横に振った。あたしはもう…あの家を出たときから、受け入れてる。
「あたしには、きっとこうなる事を望んでたのかも…」
ママとパパのところへ行けたらと、何度願って泣いたんだろう。それが、病気という形で叶ってしまった。
「………夢月ちゃん、あなた色々背負ってるのね」
博美さんはあたしを抱きしめた。
「博美……さん…?」
顔は見えないけど、博美さんは泣いていたのかもしれない。少し、体が震えていたから。
「でなきゃ、そんな悲しい顔、出来ないもの。あなたの心を変えられる存在が、現れてほしいわ」
「それなら……もう、います」
小さく笑うと、博美さんは目を見開く。