一番星のキミに恋するほどに切なくて。《改装版》
部屋に戻り、約束のカレーを作ったあたしは、今蓮さんと同じベッドで横になっていた。
いつものように、蓮さんはあたしを抱き締めたまま目をつぶる。
「ねぇ、蓮さん」
「なんだ、寝れねぇのか」
蓮さんはあたしを見つめて優しく背中をさすってくれる。
あたしは、ずっと不思議だったことを口にしてみた。
「どうして、あたしを拾ってくれたの?」
どこの誰かもわからない、面倒事でしかないあたしを、どうして拾ってくれたのか、ずっと分からなかった。
「…そんなに知りたいのか?」
蓮さんはあたしを見つめて、困ったように頭をガシガシと掻いた。
「うん、知りたい」
ここで押さなければ、蓮さんは教えてくれない気がしたから、あたしも蓮さんをじっと見つめ返し、はっきりとそう答えた。
「はぁ…」
蓮さんは観念したようにため息をついた。
「…………てたからだ…」
「………へ……??」
蓮さんの声が小さすぎて聞こえなかった。
い、今なんて!?
「一度で聞き取れ。…俺と似てたからだ」
「え……?」
…蓮さんと…似てた…?
「何が似てたの?」
もちろん顔とか容姿の事じゃないのは明白だ。
だったら何が……??
「お前の目が、昔の俺…いや、今もそうか。目が似てたからだ」
「…目……?」
いまいちピンとこない。
私と蓮さんの目、そんな似てるかな??