一番星のキミに恋するほどに切なくて。《改装版》
コスモスと涙
それは、楽しみにしていた遊園地へ行く日のこと。
あたしは小学5年生で、大好きなママとパパとのお出掛けに嬉しくてはしゃいでいた。
「ママー!!パパー!!はーやーくー!!」
あたしはぴょんぴょんと跳び跳ねる。
昨日、ティッシュで作ったテルテルぼうずが効いたのかもしれない、そう思って、テルテルぼうずに「ありがとう」ってお礼を言った。
「待たせてごめんな、夢月」
「ほら、夢月、後ろに乗って?」
パパが運転席に座って、ママがあたしを後部座席に座らせた。そして、ママは助手席に座る。
「しゅっぱーつ!!」
はしゃぐあたしにママとパパは笑顔を向けてくれたのを今でも覚えてる。
そう、この日は、あたしにとって幸せで溢れた1日になるはずだった。