信じろよ、俺のこと。
「…………結局、遊びだったってことか。」
「貴樹は俺の指示で動いただけ。
遊びよりたち悪いだろ。
知り合うにも時間かかったけど
付き合うまでにも時間かかりすぎ。」
…………なるほどね。
だから一目惚れとか好きとか
最初の頃さらっと言えたのか。
納得。
「…………でもなんであたし?
あたしなんか恨まれてたのかな。」
「柚夏ちゃんじゃないよ。
希一。」
「希一?なんで?」
「柚夏ちゃんは知らないみたいだけどさ
希一って族の総長なんだよ。」
族…って暴走族…?
「えぇ!?うそ!」
「ほんと。
ここらへんをまとめてる族の総長。
俺もここらへんをまとめてる族の総長。
ちなみに貴樹はここの副総長。
俺個人的に希一のこと嫌いだし
俺らの代であいつ絶対潰したい。
ってことで柚夏ちゃんを利用したってとこ。
希一の弱点、柚夏ちゃんだから。」
そっか…だから最近あんな過保護に…。
わかってたんだ…。あたしが狙われてるって。