信じろよ、俺のこと。



…………もう、一か八か…………。



あたしは膝で思いっきり

男の急所を蹴った。



それが見事にヒットして

蓮斗は横に倒れた。


「…………てぇ!

くそ…」


その瞬間、倒れて蹴られていた希一が起き上がり

蓮斗を押さえつけた。



「形勢逆転、だな?」


希一はそう言って微笑んだ。



「弘人!」


希一がそういうと見覚えのある人が入ってきた。


「…………え、弘人?うそ…。」


こんな状況だと言うのに

弘人の変貌にただただ驚いていた。


中学まで希一とサッカーをしていた

サッカー少年がヤンキー化していたから…。



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