信じろよ、俺のこと。
「帰ろ。」
あたしは希一の腕を掴んだ。
「ごめんね。
あたしが簡単に信じたから。」
「もとはといえば俺のせい。
ゆずは気にすんな。
それより怪我ないか?」
「じゃっかん今更な質問だね?
どこも怪我してないよ。」
どうやらここは2階だったようで
階段の下にはたくさんの人が殴りあっていた。
「帰るぞ。
白夜は終わりだ。」
希一がそういうと静まり返った。
「希一たちはなんていうの?」
「帝雅(たいが)」
「へー。」
そんな会話をしつつ、
多くの人をすり抜け外へ向かう。
そこに一人、見たことのある人が。
…………拓斗くん…
「希一、彼はどっち?」
「白夜。」
「そ。」
あたしは再び外に向かった。