信じろよ、俺のこと。
連れてこられたのは学校のすぐ近くにある公園。
「そういえば貴樹と最後に一緒にいたのも
公園だったなー。公園好きだね。」
あの廃れた公園。
あたしを眠らせるために
あえて人のいないところを選んだんだね。
「ま、座れよ。
はい、コーヒー。」
「あたしが飲むとでも思ってんの?」
「未開封だけど。」
「信用できない。」
「そうか。」
それからしばらく続いた沈黙…………
「俺は半分知ってて半分知らなかった。」
「は?」
「蓮斗さんが希一さんを狙ってることは知ってた。
その妹を拐うことも知ってた。
だけど、その妹がゆずだったことは知らなかった。」
…………そういうことか。