信じろよ、俺のこと。



「んー、お腹いっぱい。」



「残してんじゃん。」



「量多いんだもん。」



「そんなんだからそんな細いんだよ。」



「いーの。」



あたしたちはご飯を食べ終わって

お店を出ることにした。



…………あの二人の横通るのか…。


やだな。



「柚夏。」



貴樹はあたしの名を呼び、手を握った。


「今だけ彼氏のフリ。」


あたしの耳元でそういって恋人繋ぎをした。



ドキッ




たったこれだけの事なのに

あたしの心臓はうるさい。



もー、やめてよね。

早く静かになってよ。



と、思ってもどうにもならないけど。



< 46 / 170 >

この作品をシェア

pagetop