ドラマ好きの何が悪い
その時、シュンキのスマホのバイブ音が聞こえてきた。

「すみません。」

そう言うと、シュンキはスマホをポケットから出して見た。

「噂をすれば、だ。」

シュンキはニヤッと笑った。

そのニヤッと笑い、カイトと重なるからやめてほしい。

「カイトからのラインですよ。」

シュンキは私の方を向いた。

どうしてカイトから?奴もデート中じゃないの?!

「確か、カイトも今日はデートなはずなんですけど。」

「うん。気になってんじゃない、僕たちのこと。」

何で気になるの!

ほっといてよー。私も一応大人なんだしちゃんとやってるし。

シュンキに任せとけば大丈夫って言ってたのはカイトじゃん。

しかし、なんて書いてきたんだろ。

気になる。

シュンキは軽く返信を打って、またスマホをテーブルの上に置いた。

じーっとスマホを見ていた私に気づいたシュンキが笑った。

「カイトが何書いてきたか気になるって顔してる。」

「いえ、別に。」

慌てて、紅茶に口をつけた。

「マシュマロマンはうまくやってるか?って書いてあった。」

ま、マシュマロマン!!

またそれをシュンキに言うなんて、なんてデリカシーのない奴なの!

で、シュンキはなんて返信したんだろ。

気になってしょうがない。

「こちらは楽しくやってるよ。そっちはどう?って返信したよ。」

シュンキは私の心を読んだかのように、あっさりと教えてくれた。
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