ドラマ好きの何が悪い
「すみません・・・。」

思わずシュンキに謝る。

「ほんと、ミナミさんって素直だよね。でも、それってとてもいいことですよ。世の女性ってすごくわかりにくいから。」

「それって、褒められてるのかな?」

「褒めてるよ。僕は素直な女性の方が好きです。」

シュンキはまっすぐ私を見つめた。

ドキン。

気がつけばカイトの話盛り上がってた自分を反省した。

今日はシュンキとせっかくのデートなのに、まだシュンキのこと何も聞いてないし。

「あの、シュンキさんはどんな恋愛されてきたんですか?」

それもまた唐突だな、と思いつつ。

「あ、僕?僕は結構一途だから一人と付き合うと結構長いんだよね。だからたくさん恋愛はしてないんだ。」

「一途って素敵ですよね。」

「っていうか、研究職だとなかなか女性と出会う機会もないしね。気がつけば一日中研究室にこもってるし、休日も出勤してること多いから。」

「忙しいんだね。」

「忙しいよ。でも、今の仕事はすごく自分に合ってるから楽しい。」

「同じこと聞いちゃっていいかな?以前お付き合いしたのはいつですか?」

5年前って言った私よりはきっと近いだろうと思って尋ねた。

シュンキは意外にも言葉に詰まる。

初めて、動揺した顔をしていた。

聞いちゃまずかったかな。

「いつだったかな。もう忘れちゃったよ。」

シュンキにはぐらかされたような気がした。

なんとなくこのまま引き下がりたくない衝動に押される。

「じゃ、今までで一番忘れられない恋愛ってどんなですか?」

きっと何かあるってにらんだ私は思わず突っ込んだ質問を投げかけた。


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