黒い天使。
なんだかんだで土曜日が来てしまった。

「こんにちはー」

「いらっしゃ…咲愛ちゃん!」

「久しぶり!おばあちゃん!」


久しぶりに会ったおばあちゃんは少し小さくなった気がした。


「よく来たねえー」


厨房からおじいちゃんの顔がひょこっと覗く。


「おじいちゃんも久しぶり!」

白いけれど相変わらずフサフサの髪の毛に少し安心した。

おばあちゃんは優しく笑い

「お昼ご飯は食べた?」

と私に問いかけた。
私はフルフルと首を振って

「おじいちゃんのご飯食べたくて」

といたずらに笑った。

「何が食べたい?」
「オムライス!」

おばあちゃんの問いに即答すると、おじいちゃんは笑った。

「咲愛は変わらないなぁ」
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