社内恋愛症候群~小悪魔な後輩君に翻弄されて~
「じゃあ、次こそ本当に行くね」
そう言ってコピーブースを出た私は、できるだけ早くその場を立ち去りたくて足早にトイレを目指した。
幸い営業部のフロアの女子トイレには誰もない。私は鏡の前に立つと自分の顔を見つめた。
こんな真っ赤な顔を見られていたなんて、恥ずかしい。
笑顔の若林くんが思い浮んできて、ますます顔が赤くなる。
こんな私を見て「いい」なんて……。
もしかして、からかうつもりだったのだろうか? 普段、頑張ってできる女を演じている私のメッキがはがれたのを見ておもしろがったのかもしれない。
それなのに、彼のあの笑顔に騙されそうになるなんて。
両手で顔を覆い、三秒数えた。そして手をはずして鏡を見る。そこにはいつもの仕事中の私がいた。
いつも通りの自分を鏡の中に見つけて安心する。
もう今日はこれ以上失敗しないでいいように、集中しなきゃ。
私は、もう一度鏡のなかの自分をみて「よし」と気合をいれると、シャキッと背筋を伸ばして自分のデスクに戻ったのだった。
そう言ってコピーブースを出た私は、できるだけ早くその場を立ち去りたくて足早にトイレを目指した。
幸い営業部のフロアの女子トイレには誰もない。私は鏡の前に立つと自分の顔を見つめた。
こんな真っ赤な顔を見られていたなんて、恥ずかしい。
笑顔の若林くんが思い浮んできて、ますます顔が赤くなる。
こんな私を見て「いい」なんて……。
もしかして、からかうつもりだったのだろうか? 普段、頑張ってできる女を演じている私のメッキがはがれたのを見ておもしろがったのかもしれない。
それなのに、彼のあの笑顔に騙されそうになるなんて。
両手で顔を覆い、三秒数えた。そして手をはずして鏡を見る。そこにはいつもの仕事中の私がいた。
いつも通りの自分を鏡の中に見つけて安心する。
もう今日はこれ以上失敗しないでいいように、集中しなきゃ。
私は、もう一度鏡のなかの自分をみて「よし」と気合をいれると、シャキッと背筋を伸ばして自分のデスクに戻ったのだった。