社内恋愛症候群~小悪魔な後輩君に翻弄されて~
三週間に一度の割合で通うこのサロンは、彼女がひとりでやっている。
こぢんまりとしているけれど、白を基調にした室内はいつも清潔に保たれていて、季節によってただようアロマオイルの香りは、瞳さんが自分で調合したものらしい。
さっそくつい立ての向うにある、施術用の椅子に案内されて座った。
「すみません、無理を言って」
「いえ、予約が取りづらく手申し訳ありませんでした」
実は今日まで予約がいっぱいだと二度ほど予約ができずにいた。そんな私を見かねた仁美さんが開店時間を早めて今日は対応してくれたのだ。
マスクをつけた仁美さんが、私の手をとっていつもの作業に入った。
デザインサンプルを見ながら、話しを続ける。
「ここ最近、すごくお忙しそうですね」
「えぇ……おかげさまで。でも、お客様にはご迷惑をおかけてしているみたいで、申し訳ありません」
今回予約が取りづらかったことを謝っているのだろう。
「気にしないでください。無理を聞いてもらってこちらこそすみません」
私の言葉に仁美さんの目元が緩んだのがわかった。
そのとき、サロンのドアが開く音がした。
「ちょっと、ごめんなさい……いらっしゃいませ」
立ち上がった仁美さんが衝立の向うへ顔を出す。
こぢんまりとしているけれど、白を基調にした室内はいつも清潔に保たれていて、季節によってただようアロマオイルの香りは、瞳さんが自分で調合したものらしい。
さっそくつい立ての向うにある、施術用の椅子に案内されて座った。
「すみません、無理を言って」
「いえ、予約が取りづらく手申し訳ありませんでした」
実は今日まで予約がいっぱいだと二度ほど予約ができずにいた。そんな私を見かねた仁美さんが開店時間を早めて今日は対応してくれたのだ。
マスクをつけた仁美さんが、私の手をとっていつもの作業に入った。
デザインサンプルを見ながら、話しを続ける。
「ここ最近、すごくお忙しそうですね」
「えぇ……おかげさまで。でも、お客様にはご迷惑をおかけてしているみたいで、申し訳ありません」
今回予約が取りづらかったことを謝っているのだろう。
「気にしないでください。無理を聞いてもらってこちらこそすみません」
私の言葉に仁美さんの目元が緩んだのがわかった。
そのとき、サロンのドアが開く音がした。
「ちょっと、ごめんなさい……いらっしゃいませ」
立ち上がった仁美さんが衝立の向うへ顔を出す。