社内恋愛症候群~小悪魔な後輩君に翻弄されて~
「あ、ちゃんと来てくれたんだ。ごめんね。急に手伝い頼んで。ここの整理と電話番お願い」
「ん、わかった」
男性の声が聞こえてきて、仁美さんがひとつふたつ指示を出すとこちらに戻ってきた。
「すみません、事務関係の仕事が滞っていて弟に午前中だけ手伝いにきてもらったんです」
「そうなんですね」
「実は書類仕事がすごく苦手で、時々手伝いにきてもらっているんです」
肩をすくめた仁美さんが、続けて声のトーンを落とした。
「本当にありがたいことなんですけどね。人を増やす方がいいのかもしれませんが、なかなかね……」
自分ひとりで経営も施術もおこなっているのだ。私にわからない悩みも多くあるのだろう。
「大変ですね。でも流行るのもわかる気がします。私も他のネイルサロンには行こうと思いませんから」
「ふふふ……そう言われると、今日も張り切っちゃいますよ」
「お願いします」
ふたりで笑い合うと、仁美さんが施術を開始した。
私がこのサロンが好きなのは、技術もそうだが彼女の人柄が好きだからだ。サロンの雰囲気と彼女に癒されてついつい色々と話をしてしまうのだ。
普段気を張っている私がゆっくりとできる大切な場所。
「ん、わかった」
男性の声が聞こえてきて、仁美さんがひとつふたつ指示を出すとこちらに戻ってきた。
「すみません、事務関係の仕事が滞っていて弟に午前中だけ手伝いにきてもらったんです」
「そうなんですね」
「実は書類仕事がすごく苦手で、時々手伝いにきてもらっているんです」
肩をすくめた仁美さんが、続けて声のトーンを落とした。
「本当にありがたいことなんですけどね。人を増やす方がいいのかもしれませんが、なかなかね……」
自分ひとりで経営も施術もおこなっているのだ。私にわからない悩みも多くあるのだろう。
「大変ですね。でも流行るのもわかる気がします。私も他のネイルサロンには行こうと思いませんから」
「ふふふ……そう言われると、今日も張り切っちゃいますよ」
「お願いします」
ふたりで笑い合うと、仁美さんが施術を開始した。
私がこのサロンが好きなのは、技術もそうだが彼女の人柄が好きだからだ。サロンの雰囲気と彼女に癒されてついつい色々と話をしてしまうのだ。
普段気を張っている私がゆっくりとできる大切な場所。