社内恋愛症候群~小悪魔な後輩君に翻弄されて~
「仁美さんのサロンは、私の癒しの場所なの。綺麗になった指先を見るとモチベーションが上がるの」
「そんなもんなんですかね?」
「男の人にはわからないかもね。女だけの特権みたいなもんよ」
「でも確かに……」
彼の手がテーブルの上に置いてあった私の指先に触れた。
「綺麗ですね、蓮井さんの指先」
ほんの少し触れただけなのに、そこから体中に熱が広がっていくようだ。
彼のしなやかな指が私のひとさし指の第二関節から指先に向かって、羽のように軽くなぞる。それだけなのに背筋をゾクリとした感覚が駆け上った。
慌てて、指を丸めて彼の悪戯な指先から逃れると。若林くんがハッとしたように目を見開いて「すみません。つい」と言って目を伏せた。
「男の人でも綺麗だって思うなら、やっぱり仁美さんの腕は一流ね。ほら、男の人でネイルが嫌いな人もいるでしょ?」
「姉も、そう言ってもらえて喜ぶと思います」
顔をあげた若林くんと目が合う。
彼の指先が触れたことで、私の体温が上がってしまったこと、ばれないよね?
不安に思っている私の前に、大きなプレートが差し出された。
「そんなもんなんですかね?」
「男の人にはわからないかもね。女だけの特権みたいなもんよ」
「でも確かに……」
彼の手がテーブルの上に置いてあった私の指先に触れた。
「綺麗ですね、蓮井さんの指先」
ほんの少し触れただけなのに、そこから体中に熱が広がっていくようだ。
彼のしなやかな指が私のひとさし指の第二関節から指先に向かって、羽のように軽くなぞる。それだけなのに背筋をゾクリとした感覚が駆け上った。
慌てて、指を丸めて彼の悪戯な指先から逃れると。若林くんがハッとしたように目を見開いて「すみません。つい」と言って目を伏せた。
「男の人でも綺麗だって思うなら、やっぱり仁美さんの腕は一流ね。ほら、男の人でネイルが嫌いな人もいるでしょ?」
「姉も、そう言ってもらえて喜ぶと思います」
顔をあげた若林くんと目が合う。
彼の指先が触れたことで、私の体温が上がってしまったこと、ばれないよね?
不安に思っている私の前に、大きなプレートが差し出された。