社内恋愛症候群~小悪魔な後輩君に翻弄されて~
なによりも彼の元で働き始めて、生き生きと仕事をしているように思えた。それは、話をしている今でさえ感じることができる。
「でも……」
それまで楽しそうに話をしていた、河原さんが急に言い淀んだ。
「でも……どうしたの?」
気になって、話の先を促そうと尋ねた。そんな私の顔を隣に座った彼女が見つめた。
「なんでもないです」
笑顔を浮かべていたけれど、それがどこかぎこちなくて余計に心配になった。
何か困ったことがあるのだろうか?
こういうとき、多少なりとも強引に聞き出して上げたほうがいいのか、それとも放っておいた方がいいのか人との適度な距離を取るのが苦手な私には難しい。
悩んでいると、店の扉がガラッと開いて滝本さんの眉間に皺が寄るのがわかった。
「げっ……成瀬だ」
入口に顔をむけると、河原さんと同じ部署の第一営業課の成瀬(なるせ)くんが立っていた。
キョロキョロと周りを見渡しているが、生憎席はすべて埋まっている。
私たちが座るテーブルをみつけると、店員さんに何か話かけてこっちにやってきた。
「ここいいですか?」
滝本さんの横の席の椅子を引き座りながらそう言った。
「でも……」
それまで楽しそうに話をしていた、河原さんが急に言い淀んだ。
「でも……どうしたの?」
気になって、話の先を促そうと尋ねた。そんな私の顔を隣に座った彼女が見つめた。
「なんでもないです」
笑顔を浮かべていたけれど、それがどこかぎこちなくて余計に心配になった。
何か困ったことがあるのだろうか?
こういうとき、多少なりとも強引に聞き出して上げたほうがいいのか、それとも放っておいた方がいいのか人との適度な距離を取るのが苦手な私には難しい。
悩んでいると、店の扉がガラッと開いて滝本さんの眉間に皺が寄るのがわかった。
「げっ……成瀬だ」
入口に顔をむけると、河原さんと同じ部署の第一営業課の成瀬(なるせ)くんが立っていた。
キョロキョロと周りを見渡しているが、生憎席はすべて埋まっている。
私たちが座るテーブルをみつけると、店員さんに何か話かけてこっちにやってきた。
「ここいいですか?」
滝本さんの横の席の椅子を引き座りながらそう言った。