社内恋愛症候群~小悪魔な後輩君に翻弄されて~
振りほどくことだってできるのに、どうして私はそれをしないんだろうか?
自分への疑問が心に浮かんだと同時に、彼の腕が緩んだ。
若林くんは、一歩後ろに下がって私と距離をとった。
「覚悟しておいてください」
そう言い残して、屋上を出ていく。
最後に見た彼の顔は、いつもの王子様のような彼じゃない。情熱のこもった瞳に魅入られたまま、私はしばらくその場を動けなくなっていた。
……ダメよ絶対。
彼に惹かれているのは間違いない。
けれど、あんなまぶしい彼の隣にたつなんて私にはできない。
そもそも七つも年下なのだ。今は良くても二十三歳の彼と、三十歳の私では時間の早さも、貴重さも違う。
自分への疑問が心に浮かんだと同時に、彼の腕が緩んだ。
若林くんは、一歩後ろに下がって私と距離をとった。
「覚悟しておいてください」
そう言い残して、屋上を出ていく。
最後に見た彼の顔は、いつもの王子様のような彼じゃない。情熱のこもった瞳に魅入られたまま、私はしばらくその場を動けなくなっていた。
……ダメよ絶対。
彼に惹かれているのは間違いない。
けれど、あんなまぶしい彼の隣にたつなんて私にはできない。
そもそも七つも年下なのだ。今は良くても二十三歳の彼と、三十歳の私では時間の早さも、貴重さも違う。