社内恋愛症候群~小悪魔な後輩君に翻弄されて~
自分の中で彼への気持ちは認めたけれど、まだ伝える勇気はない。
「そんなことないよ……あ、それより聞きたいことってなに?」
この電話の目的を忘れるところだった。
「あの……衣川課長のことなんですけど」
「うん」
珍しく言い淀む彼の言葉を待つ。営業部でなにかあったのかな?
同期の私でわかることなら、教えてあげたい。
「実は今日——」
彼の言葉を遮るように、電車到着のメロディが流れた。
「あ、電車きましたね?」
「うん、でもまだ平気よ」
「いえ、やっぱり電話じゃ話しにくいんで、今度会ったときにします。では、おつかれさまでした」
「おつかれさま」
すぐに電車がホームに入ってきた。私は通話終了ボタンをタッチして、バッグにしまう。
なんの話だったんだろう。
私は、いつもと様子の違った若林くんを気にしながら電車に乗りこんだ。
「そんなことないよ……あ、それより聞きたいことってなに?」
この電話の目的を忘れるところだった。
「あの……衣川課長のことなんですけど」
「うん」
珍しく言い淀む彼の言葉を待つ。営業部でなにかあったのかな?
同期の私でわかることなら、教えてあげたい。
「実は今日——」
彼の言葉を遮るように、電車到着のメロディが流れた。
「あ、電車きましたね?」
「うん、でもまだ平気よ」
「いえ、やっぱり電話じゃ話しにくいんで、今度会ったときにします。では、おつかれさまでした」
「おつかれさま」
すぐに電車がホームに入ってきた。私は通話終了ボタンをタッチして、バッグにしまう。
なんの話だったんだろう。
私は、いつもと様子の違った若林くんを気にしながら電車に乗りこんだ。