ファジー。





2人して一生懸命ノートにシャーペンを走らせていると、


始業のチャイムが鳴って数学の先生が教壇に立つ。




「あああ、まだ終わってねえ……」



「もう諦めよーっと。

どうせ私は当てられてもちょっと考えたら解けるしー」



「くっそ、嫌みかよ」




高瀬とグダグダ話していたら、二人一緒に先生に注意された。




そんなことでも嬉しいとか思うなんて、


私も相当いかれてきたみたいだ。





―――――――――――――――





「理子、帰ろー」



「うん、彩乃(あやの)」




今私の席に寄ってきた彩乃とは、高校に入ってすぐに仲良くなった。


ノリが合って、一緒にいるととても居心地がいい。




そして、




「まーた高瀬くんと仲良くやってたじゃん?」




私の気持ちを唯一知っている友達。




< 3 / 13 >

この作品をシェア

pagetop