鬼常務の獲物は私!?
綺麗な顔の星乃ちゃんから飛び出した卑猥な言葉に驚き、履きかけの新しいストッキングに穴を開けそうになってしまう。
焦る私を星乃ちゃんは、さらに言葉で追い詰める。
「日菜の髪、ひねり具合が今朝と微妙に違っている。一度解いて結い直したね?」
「ええと、それは……」
「加えて、絆創膏が3つとストッキングの破れっぷり。神永常務は、かなり激しい男みたいだね」
「違う」と否定しようと思ったが、すぐに「違わないかも」と思い直して考え込む。
神永常務は激しい男の人。
いつも驚くような行為をしてくるから、男性経験の乏しい私には刺激が強すぎて困るばかり。
次に呼び出される時は、一体なにをされてしまうのだろう……?
そう思うと、さっき胸に付けられたバラの花が疼く気がした。
胸にそっと手を当て、顔を赤らめる。
このバラが消えない内には、神永常務のことも心から消えてくれない気がした……。