仲間ってなんだろう

すれ違い


「今日のゲストはStarlightのみなさんです!」




拍手が巻き起こる。



3人は引きつりながらもなんとか笑顔を作った。




「みなさんはデビューしてからまだ間もないのに、すごい人気ですよね!」




「ありがとうございます。」




Saraの笑顔はもちろん完璧だったが、MinaとHarukiは少し眉をよせて心配そうにSaraに視線を送った。




2人にはその笑顔が引きつっていることぐらい分かっていた。



「デビュー曲がヒット出来たことが、良かったんだと思います。みなさんありがとうございます。」




「3人で作った曲なんですよね?」




司会者の笑顔はSaraには見えていないようだった。



それを感じ取ったMinaが慌ててそれのフォローに入る。




「はいそうなんです!Saraが歌を作って、私がダンスを付けて、それをHarukiが監督、修正しました。

みんなそれぞれの得意な範囲を活かして、これからもこの形でやっていこうと思っています!」




「3人は仲がいいんだね!それじゃあ、歌ってもらえるかな?」




「はい!」



「Sara!どうして途中から答えるのを止めたの?」




瑞希の言葉に沙羅は唇を噛んで俯いた。




「しんどくて…。途中から意識がとんでました。ごめんなさい。」




「瑞希さん。」




今まで黙って見ていた晴樹も我慢できずに口を開いた。




「スケジュールが、詰まりすぎです。俺達昨日寝てないんですよ。」




「分かってるわ。次の撮影が終わった後休憩する時間を入れてるから、それまで我慢してちょうだい。」





それを聞いて3人はため息をついた。





< 14 / 86 >

この作品をシェア

pagetop