仲間ってなんだろう
正樹の言葉に仁も頷いた。
「Starlightが忙しければ俺達も忙しくなるんだ。」
「じゃあ、私達頑張らなきゃいけませんね!」
沙羅は明るい笑顔のままそう言った。
しかし今日の朝に沙羅からStarlightの悩みを聞いていた正樹はため息をついた。
「……無理はしちゃいけないよ?いつでも相談しに来てくれたら良いんだからね。」
「ありがとうございます。助かります。」
それから3人はかなり長い間話をしていた。
この芸能部が出来たきっかけやこれまでのこと、Starlightを追いかけようと決めたこと
Starlightが出来たのは入学式に美那とたまたま会ったことがきっかけだったこと、それまではシンガーソングライターとしてやっていこうと思っていたこと
沙羅は純粋にその時間を楽しんでいた。
これまではいつも寝る間も惜しむほど仕事に追われて気持ちがギリギリだったし、悩みを聞いてもらえる相手もいなかった。
それもあって今日のようなゆっくりできる日はまたここに来ようとさえ思ったほどだ。
「……そろそろ帰らないと。」
沙羅が立ち上がると、仁がすっと腕を差し出した。
「こうしよう。俺達はお前の兄!!」
「「はい??」」
仁の突然の言葉に2人の目はまん丸になった。
「それはどういう……」
「家族と思ってくれってことだ。悩みがあったらどんどん話せ、遠慮せずに!な?正樹君。」
正樹もそれを聞いて頷いた。
「もちろん!」